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炭水化物抜きダイエットで痩せない理由


よく耳にする「炭水化物抜きダイエット」。痩せるために、「デブモト」とされる炭水化物を抜く、つまり主食の米やパンを食べないというダイエットです。実践している人、多いのではないでしょうか。

炭水化物(うち糖質)は、食べるとグルコースとなって血液に取り込まれます。こうして血糖値が上がり、それを下げるためにインスリンというホルモンが分泌されます。インスリンはそのグルコースを、筋肉や肝臓などエネルギーが必要なところへ運んでいきますが、グルコースが必要以上に取り込まれていて余ってしまった場合には、備蓄エネルギーとして脂肪細胞に蓄えます。これが体脂肪となります

確かに、上記の最初と最後をつなげるば、「炭水化物は、・・・体脂肪となります」となるので、「炭水化物=デブモト」という図式になります。そして、実際に炭水化物を抜いた食事を続ければ基本的には体重は軽くなっていきます。が、上記の下線部、「必要以上に取り込まれていて余ってしまった場合」という大事なところを無視してしまって大丈夫でしょうか?

私たちの身体は、60兆個もの細胞でできており、それらが日々新陳代謝を繰り返しながら、綿密に、実に様々な機能を果たしているために生命を維持し、さらに運動したり考えたりしています。栄養が私たちの身体に与える影響を、そんな単純に考えてしまっていいとは思えません。

実際、「炭水化物抜きダイエット」をしても痩せない人もいますし、続かなかった、はたまたリバウンドして逆に太った・・・という話もよく耳にします。

そこで、炭水化物を抜いても痩せない理由について、様々な文献をもとに検証いたしました。

理由はずばり、大きく分けて以下の4つです。

① 炭水化物 (糖質)*が不足すると、体脂肪を燃やすための「火種」がない

② 炭水化物 (糖質)*が不足すると脳が「飢餓状態」と判断し、エネルギーを溜め込もうとする

③ 炭水化物 (糖質)*によるエネルギーが不足すると、たんぱく質が利用されて、筋肉が減る

④ 炭水化物 (糖質)*がない食事は楽しくなく、DIT(食事誘導性体熱産生)が下がる

次回以降の記事で詳しく書いていきたいと思います。もちろん摂りすぎたら太るのは確かですが、炭水化物はたんぱく質、脂質に並ぶ3大栄養素の一つ。炭水化物抜きダイエットの危険性についてもいろんなところで警告されています。抜いてしまうのではなく、バランスやチョイスを見直す方がフィットです。

*炭水化物=糖質+食物繊維。食物繊維は身体に吸収されないので、ここでの炭水化物は糖質を指します。

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