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40,000歩がつくる雪山アート


Simon Beck (サイモン・ベック)氏は、世界初の、そして世界で最も有名な雪山アーティストです。 使うのは自身が履いているスノーブーツのみ。アルプスの雪原に、巨大で、息を呑むほど美しいアート作品を作り出します。

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厚生労働省が2015年12月に発表した「平成26年国民健康・栄養調査結果の概要」によると、成人の1日あたりの平均歩数は男性で7043歩・女性で6015歩。万歩計で1日の歩数を数えたことがあればお分かりの通り、1日4万歩達成するのはそう簡単ではありません。ですが、サイモン・ベック氏にとっては4万歩こそが毎日の平均歩数。一つの作品を作るのに、ベック氏は4万歩、距離にして約32.5kmも歩いているのです。

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ベック氏はエンジニアの学士号を取得してオックスフォード大学を卒業しました。だから、頭の中で、自分が描こうとする作品の「地図」を想像することができるのかもしれません。そして、コンパスを見て、自身の歩くペースをコントロールすることによって、想像を現実化、地図をアートにしていきます。画家が真っ白な紙や布をキャンバスにするように、ベック氏は雪が積もったばかりの真っ白な広大な大地をキャンバスとし、感動的な作品を作り上げるのです。

ファンタジー小説シリーズ『氷と炎の歌』を原作とした大人気の米テレビドラマシリーズ「ゲーム・オブ・ソロンズ(”Game of Thrones”)」の第6シーズン放映開始を記念して、ベック氏はアルプスの壁面に 巨大な作品を描き出しました。物語は9つの諸名家を中心に語られますが、ベック氏が題材にしたのは、そのうちのスターク家の紋章です。制作にかかったのは13時間。サイズはサッカー場2.5個分に相当し、ベック氏の代表作の一つとなりました。

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sbsnow_art_book雪山に登らないとベック氏の作品を生で見ることができませんが、”Snow Art” というタイトルの作品集が発売されています。フィットな人物の作る、美しい作品が168ページにわたって紹介されています。気になった方はこちらをご覧ください。

 

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