Nutrition

今更聞けない「ビーガン」って何?


犬(ビーグル)のことではありませんw

数年前にパリス・ヒルトンが「ビーガン」を始めて話題になり、その後ビヨンセが「ビーガン食」を実践していると公表。「ベジタリアン」だったアン・ハサウェイも「ビーガン」になりつつあるなど、ハリウッドセレブの間で流行しています。ヨーロッパでも、スーパーに並ぶ食品のパッケージや、レストランのメニューに「ビーガン」を示す記載やシンボルが付与されているものが増えてきました。

ビーガン(vegan)は、ベジタリアン(菜食主義)の中でも、動物性の食品を一切摂取しないという、「完全菜食主義」のことを言います。ベジタリアンでは、ヨーグルトなどの乳製品や卵は食べるという人(正確には「ラクト・ベジタリアン」/「ラクト・オボ・ベジタリアン」)も多いのですが、ビーガンは動物の肉、鳥の肉、魚、乳製品、卵といった動物性食品を一切摂取しないのに加えて、革製品を使用せず、毛皮も着ないという、動物愛護の精神も強く影響しています。

実は、ビーガンもベジタリアンも語源は”vegetable”(ベジタブル、「野菜」)ではありません。その語源はラテン語 の”vegetus”(ベジタス、「活気のある、健全な」)に由来します。もともとは野菜を食べることが目的なのではなく、「健全な」食事をすることが目的なのです。何を健全とするかは個人差や地域差、宗教差があります。だから、ベジタリアンと一口に言っても、その食生活は人や国・文化によって随分と異なるのです。

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出典:Veganic Japan

ベジタリアンが多いと言われるインドですが、牛は神聖な生き物とされ、牛乳は宗教的にも大切な飲み物であるため、基本的にはラクト・ベジタリアンです。「パニール」と呼ばれるカッテージチーズも多くの料理に使われていますね。

また、一切の殺生を許さないという仏教の戒律に基づき調理された日本の「精進料理」は、ビーガンの精神に近いのではと思います。

ベジタリアンやビーガンになる理由としては、「宗教」「動物・環境への配慮」「健康」以外にも、「美容」「流行り」などがあるかもしれませんが、特にビーガンは「完全」菜食。野菜だけだとたんぱく質の摂取が難しく、栄養バランスを整えるのは中々大変です。また、ビーガン食に対応しているレストランを探すのも難しいですし、だからと言って焼きそば食べに行って豚肉だけ残すことが、人間のために産まれ、育ち、死んでいった豚の供養になるのか・・・。あまり意識しすぎると健全どころかストレスが溜まりそうです。

流行りや莫大な情報に惑わされず、日々食に感謝し、自分にフィットした食生活を送りたいものですね。

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