8月5日のリオ・オリンピック開幕まで100日を切りました。続々と出場選手が決まっていきます。そんな中で偉業を足し遂げるであろうと、多くの人の期待を背負うフィットな選手がウズベキスタンにいます。体操の Oksana Chusovitina (オクサナ・チュソビチナ) 選手です。
まさに波乱万丈な人生
オクサナ選手は、1990年にソビエト連邦のナショナルにチーム入りましたが、ソ連崩壊を経て、17歳で初めて独立国家共同体(EUN)として、1992年のバルセロナ五輪に出場し、団体で金メダルを獲得しました。以来、アトランタ、シドニー オリンピックにも出場。 祖国 ウズベキスタンでは、切手になるほどの国民的英雄となりました。しかし、その後は怪我に見舞われたり、息子の急性リンパ性白血病を発症、治療のための資金を集めるためにドイツに移住し、国籍も変更。一時はウズベキスタン国民から「非愛国者」「裏切り者」と罵られました。それでも、アテネ、北京、ロンドンとオリンピックに出場し続け、今度のリオは実に7回目の出場となります。
年齢・環境を障壁としない強さ
オリンピックに出場する体操選手の平均年齢は16歳。20歳で引退する選手も多い中で、オクサナ選手は、41歳で挑戦することになります。言うまでもありませんがオリンピックに出場できるのはほんの一握りの選手。選手人生で1度や2度出場できるだけでも偉業と言える中、オクサナ選手は7回目の出場権を獲得したのです。オクサナ選手としてはウズベキスタン代表に選ばれたことも嬉しかったはず。ドイツ体操連盟が彼女の偉業をたたえ、ドイツ国籍を保有したまま、ウズベキスタン代表として出場することを特例として認められ、ウズベキスタン側も彼女の想いを理解したのですね。
年齢や環境を理由に自分の可能性に疑問を持つようなことがあれば、オクサナ選手を思い出しましょう!国籍や人種を超えて感動を与えてくれるオリンピックの開幕が待ち通しいです。
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