瞬時にエネルギーに変換される栄養素は糖質のみ、
だから運動パフォーマンスを最大限に発揮するためには糖質が必要となるのです。そんな「糖質」が「アンチエイジング」とも密接に関わっている面白い研究報告がなされました。
炭水化物を減らした食事を長期間続けると、高齢になってから老化が早く進み、寿命も短くなる。
糖質制限が「内臓脂肪を効率的に減らす」と話題になっているが、マウスを使った試験では人間の年齢で60代後半からの老化が顕著だった。
との研究内容が東北大大学院により報告されました。
**************以下研究内容**************
同大学院農学研究科のグループは、食事の量を減らさず炭水化物の量を制限し、その分をたんぱく質や脂質で補う「糖質制限食」について、摂取と老化の影響を分析。マウスに日本人の一般的な食事に相当する餌を与えた場合と、糖質制限食を与えた場合を比較した。ビタミンやミネラルは同じ量を与えた。
一般的な食事を与えたマウスは多くが平均寿命よりも長生きしたが、糖質制限食では平均寿命まで生きられなかった個体が多かった。死んだ個体は平均寿命より20~25%ほど短命だった。また、糖質制限の個体は見た目も同齢の一般食の個体と比べて背骨の曲がりや脱毛などがひどく、老化の進度が30%速かった。
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同科の都築毅准教授によると、現時点で詳しいメカニズムははっきりしていないが、「糖質制限食の個体は、血液中に多く存在するとがんや糖尿病の発症が早くなる可能性が高まる物質が多くなっていた」と、食事による違いを指摘しています。
さらに、若い時期は影響が目立たないために健康そうに見えても、加齢が進んで人間の年齢換算で60代後半になると、外見的な老化が進行し、皮膚の状態の悪さがはっきりしてくるといいます。
同グループは「長期の糖質制限はマウスの皮膚や見た目の老化を促進し、寿命を短くする」と結論付けています。
エネルギー源として糖質と頻繁に比較対象となるが脂質です。