トクホ(特保)=特定保健用食品。お茶だけでなくコーラなどの炭酸水やノンアルコールビールまで特保として発売されており、その売り上げも大変好調だとか。
飲む「だけ」で「糖や脂肪の吸収をおだやかにする」、「体脂肪を燃やす」、「血圧を下げる」など魅力的なキャッチフレーズで打ち出されていますが、一体どんな仕組みでそんな素晴らしいことができるんだろうと疑問に思ったことはありませんか?私は5月に発売された特保のノンアルコールビール『SAPPORO+ 』のCMを見て、不思議で仕方なかったので調べてみました。
まず、トクホ(特定健康食品)とは?
消費者庁長官の許可を受けており、保健の効果(許可表示内容)を表示することのできる食品。からだの生理学的機能などに影響を与える成分を含んでいて、特定の保健の効果が科学的に証明されている(国に科学的根拠を示して、有効性や安全性の審査を受けている)。
(東京都の食品安全情報サイト、食品衛生の窓より抜粋)
つまり、特定の国が認める成分を含んでいれば特保として認められる訳ですね。
では、どんな成分が使われているの?
主な飲料と成分、許可表示を表にまとめてみました。有名どころは茶カテキン、あと多いのは難消化性デキストリンという成分でした。
この難消化性デキストリン。トウモロコシのでんぷんから作られている水溶性食物繊維の一種です。
食事と共に摂取することにより小腸での糖や脂肪の吸収を抑え、食後の血糖値や血中中性脂肪値の急激な上昇をおだやかにする効果があるとされ、⑴整腸作用、⑵食後血糖値の上昇抑制作用、⑶食後中性脂肪の上昇抑制作用の 3 つの作用で消費者庁よりトクホの許可実績がある成分とのこと。。
「W」などとうたっている製品もこの成分自体に作用が3つもあるので、そのようなネーミングになっているようです。製品によってどの作用をメインにうたうかのマーケティング戦略が違いますが、この成分が入ってればどれも同じ効果が期待できるといことですね。実は、小林製薬の「イージーファイバー」もこの難消化性デキストリン。
効果はあるの?
要は(水溶性)食物繊維をしっかり摂りましょうということだと思います。食事時に難消化性デキストリンの入った、トクホのお茶やコーラを飲まなくても、食事で水溶性食物繊維(アボカド、オクラ、きのこ類、海藻類、納豆などに多く含まれる)を摂取することで糖や脂肪の吸収を抑えたりできるんですから。その栄養バランスがどうしても調整できないときに、これらの飲料で補うという考えで取り入れるのが正解でしょう。とりあえず、「飲むだけで痩せる」というわけではないってことですね。私はメッツコーラを「痩せる」飲料として飲んでいた節がありますが、その考えは捨てます。
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