Nutrition

ヨーロッパの食文化 ⑴グルテンフリー


ヨーロッパでは年々、食に対する意識が高まっています。そんな中でキーワードとなるのが、「グルテンフリー」「オーガニック」「non GMO」など。日本では、「痩せる」「健康にいい」など、トレンドのように紹介されることが多いようですが、ヨーロッパ人は「次世代のことを考えて」「地球環境を守りたいから」という理由でこのような食品を選ぶようになっています。

まず、グルテンフリーについて。

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注目されるようになったのは、食品アレルギーや食品過敏を持つ人、特にセアリック病を持つ人の増加が挙げられます。日本でのセリアック病罹患率は約0.7%ぐらいだそうですが、ヨーロッパやアメリカでは約1%。これは20世紀中盤と比べると4倍~5倍の人がセリアック病だと診断されている事になるそうです。

セアリック病とは、小麦・大麦・ライ麦などに含まれるタンパク質の一種である「グルテン」に対する免疫反応が引き金になって起こる自己免疫疾患のこと。この病気を持っている人がグルテンを食べると、消化されずに小腸の上皮組織で炎症が起き、小腸から栄養を吸収出来なくなます。すると食事の量などに関らず栄養失調の状態に陥ってしまいます。重度になると、脂肪便や過敏性腸症候群などの症状が現れるものの、 症状が軽い場合は下痢や疲労感などの症状がほとんどなので、セリアック病だと気づかない人も多いようです。

遺伝的要因が強い疾患で、完治させることはできないので、グルテンを含まない食品、つまりグルテンフリー食品を選んで食べるしかありません。セアリック病だと気付かなかった人も、グルテンフリーにしてみたら調子よくなったという話もよく耳にします。

glutenfree2こうして欧米ではグルテンフリー食品市場が拡大してきているのです。セアリック病でなければグルテンフリー食品を食べる必要はありませんが、花粉症が花粉の吸い込みの蓄積によって発症するように、もしかしたら自分がグルテンを摂取することによって後世が発症するかもしれない・・・そんな考えでグルテンフリー食品を選ぶ人が増えているのです。

※ただし、「グルテンフリー」と表記された食品の中には、ジャンクフードと同じぐらい飽和脂肪酸、糖分、ナトリウムが入っており、血糖値や中毒性を引き起こす場合があるので「グルテンフリー」の文言だけに踊らされないように注意が必要ですね。

セアリック病は、長年、パンが主食だった欧米ならではの疾患ですが、食事が欧米化している日本でも今後罹患率は上がるかもしれません。日本でも、「流行ってるから」とか、「セレブがグルテンフリーダイエットしてるから」といった「トレンド」ではなく、食を見直す機会として注目されることを願っています。

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