こんにちは、artです。今年に入って食生活の乱れがちだったので、年末に食生活を見直そうと思う中、「米油」が気になったので、調べてみました。テレビの健康番組などでは「生活習慣予防効果」や「美肌効果」があるとして紹介されていましたが、なぜ油にそのような効果があるのか、不思議ですよね。
◆安心な米油
米油は、玄米を精米したときに得られる米ヌカから作られた油で「米ヌカ油」、「玄米油」、「玄米サラダ油」といった名称で販売されています。国産の製品が多く、他の油に比べて原料などで遺伝子組み換え作物が使われている心配が少ないのが特徴の一つです。また、通常の油は190度で焦げますが、米油は加熱に強く、250度まで焦げません。油特有の臭いも他の油に比べて少く、サラっと口当たりが良いので、天ぷらなどの揚げ物での「油酔い」の心配も少ないと言えます。
◆米油は不ケン化物が豊富
米油にはいろいろ特徴がありますが、他の植物油と大きく異なるポイントとしてここに特記したいのは、「不ケン化物」と呼ばれる成分を多く含んでいるという事です。あまり聞きなれない言葉ですが、不ケン化物とは、油のうち、油以外の微量成分を指します。中でも、植物ステロール、γ(ガンマ)-オリザノール、トコトリエノールの3つの成分が特に重要です。効能としては次が挙げられます:
- コレステロールの抑制作用
- 抗酸化作用
◆米油の効果1)コレステロールの抑制作用・抗酸化作用による生活習慣病の予防
増えると血液がドロドロになり、血管壁をもろくし、動脈硬化など生活習慣病を引き起こす悪玉コレステロール。米油の不ケン化物の中でも「植物ステロール」という成分が、コレステロールの消化吸収を阻害する働きを持ち、血液中の悪玉コレステロールを減らす手助けをします。この植物ステロールはほとんど消化・吸収されないことから、「油の食物繊維」とも呼ばれます。米油100g中に900mg含まれており、この含有量は他の植物油と比較しても最高です。
また、超ビタミンEとも呼ばれるビタミンEの仲間「トコトリエノール」も、悪玉コレステロールを低下させる作用があります。コレステロールは元来身体に必要な成分なのですが、体内に活性酸素が大量に発生すると、酸化され、悪玉となります。トコトリエノールの圧倒的な抗酸化作用がこれを防ぐのです。トコトリエノールは、ココナッツ油やコーン油にも少量含まれていますが、有効な補給源としては、米油かパーム油くらいしかありません。
◆米油の効果2)抗酸化作用などによる美肌効果
シミの原因は、酸化酵素によって生成されるメラニンですが、米油の中の成分である「γ-オリザノール」は有毒な酸素を除去する抗酸化作用があります。また、このγ-オリザノールには皮膚外用時の作用として、以下の作用も持ち合わせていることから、美肌効果が期待出来ます。
- 皮膚の血行改善
- 老化した角質の除去
- 皮膚の表面の保護
調理中などの手荒れ予防に、少量の米油をてにじませておくと効果的です。
参考文献:「こめ油は体に優しくおいしさと栄養満点」
(著)医学博士 管理栄養士 井上正子(出版)ハート社
このように、やはり米油は、非常に健康的であるという事がわかりました。健康食品店やデパートに行くと、種類も豊富に揃っていて自分の好みの米油がありそうです。普通の植物油よりも割高ですが、健康を考えた場合、米油も選択肢の一つとしてフィットしそうですね。
ただし、油である事は間違いなので、米油の1日の摂取量目安大さじ1杯を超えないようにする事には注意が必要です!
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