Nutrition

数字の不思議 :人工甘味料のカロリー”0”


人間を車に例えるなら、筋肉はエンジン。そのエンジンの燃料となるガソリンにあたる栄養素が「糖質」です。糖質は身体を動かしたり、身体の機能を正常に作用させる上で大変重要な栄養素なのです。

この糖質の多くは、ご存知の通り、
甘い味覚を生じさせます。身体はこれを重要な栄養素のサインとして認知しており、エネルギーが必要になると甘味を求めます。ただし、過剰に摂取してしまえば、余分なカロリーとして脂肪となり蓄積されます。

では、甘味があっても、カロリーがない食品があれば、身体のニーズに応えながら、カロリーを摂りすぎるという心配をしないで済むのに・・・と、そんなニーズを叶える夢のような代物とされるのが、人工甘味料です。人工甘味料は糖質ではないため、エネルギーを生み出す事はありません ー つまり、カロリーは「0(ゼロ)」です。

よし、痩せるのには、そんな糖質とは似ても似つかぬ人工甘味料だけ摂っていれば大丈夫!と思われがちですが、実は、この人工甘味料、糖質とそっくりな身体への働きをかけをするという説があることをご存知でしょうか?

その働きかけとは「インスリン」の分泌です。

インスリンは、血糖値を下げるために、血液から余分なブドウ糖を除き、肝臓や筋肉において、ブドウ糖をグリコーゲンに変えて蓄えます。それでも余ったブドウ糖は脂肪に変化して、体脂肪として脂肪細胞に溜め込まれるため、別名「肥満ホルモン」とも呼ばれています。

そして、このインスリンの分泌が高まると体内の「グルカゴン」レベルは低下してしまいます。グルカゴンはインスリンとは逆にグリコーゲンをブドウ糖に変えて血中に放出させるホルモンですが、筋肉細胞はグリコーゲンをブドウ糖に変えることができないため、脂肪細胞は蓄えていた脂肪をエネルギー源として血中に放出します。つまり、体脂肪をエネルギーとして使える状態にするには、グルカゴンが必須なわけですが、人工甘味料の摂取により、それが抑制されるのです。

甘くて美味しい、かつ、カロリーゼロ。痩せるにはうってつけではないかと思いがちな人工甘味料ですが、インスリンの分泌を促すのであれば、本末転倒ですね。

人工甘味料のインスリンの分泌促進については諸説あるにしても、人工甘味料が砂糖の何百倍も甘いことは事実。味覚が狂ったり、甘味に依存性が出ることによって過剰摂取につながることには注意が必要です。

カロリー「0(ゼロ)」という数字に躍らされるのではなく、栄養素の身体への働きや、運動・トレーニング内容を考えた食事をとるのがフィットですね!

 

参考:The effect of artificial sweetener on insulin secretion

Photo credit: xiu×5 via Visualhunt / CC BY-ND

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